この投稿は、「ZERO to ONE ~君はゼロから何を生み出せるか~」を一読した感想になります。

この書籍は、世界を変えるプロダクトを作り出せる企業をどのように立ち上げるかについて、ピーター・ティールの考え方をまとめた書籍です。内容は、ピーター・ティールがスタンフォード大学で受け持った起業の授業がもとになっているそうです。

以下は、書籍の内容でとくに印象に残ったものです。

Leanを否定している

ピーター・ティールの考えるスタートアップのあるべき姿は、「競合がいないような市場で、綿密に計画し、それを実行することに全力を尽くす」というものです。これはアジャイルやDevOpsなどともに目にするLeanとは真逆といってもいい考え方です。今までは、顧客や市場の動向を調査して、小さな改善を繰り返していくLeanのような考え方が正しいと思っていましたが、この書籍を読んだ後は、考えが変わりました。そもそも競合がいない市場を狙っているのですから、市場の動向を気にかける必要がなく、自分たちのプロダクトに集中することできます。究極の逆張りという感じがしてかなりワクワクする内容でした。

おたく 対 営業

営業職の重要度について述べていました。ある章では、エンジニアのことを「おたく」という別の表現を用いていました。エンジニア(おたく)はたくさんの営業担当に対して、それほど大勢でいったいなにをやっているんだ?と思ってしまうことがあります。しかし、どんなに素晴らしいプロダクトでも勝手に売れることはありません。営業がいることで顧客が増えていくのです。

少数精鋭で共通の考えを持った仲間

Leanでも、ピーター・ティールの考えでも、スタートアップは少数精鋭で臨むということは共通していた。また共通の考えを持つ仲間だけで立ち上げるのも重要であると述べていた。これには非常に共感できた。少数精鋭であることは、迅速な行動が可能になるし、共通の考えを持った仲間のみでチームを組むことは、そのプロダクトの価値に一貫性をもたらすことができる。

普段は、マンガかラノベか技術書くらいしか読まないのですが、はじめてビジネス書を読んでみました。所属企業の新規事業を考えるにあたってなにか参考になればと思い読んでみましたが、かなり面白かったです。僕は起業家でも投資家でもないので書籍の内容がすべて参考になったわけではありませんが、ゼロからプロダクトを作るときに今回得た考え方が何らかの形で反映されていくような気はしています。